[「シンギュラリティ」の一員でないことを訴えたことで(「訴える」というには淡々とした語気のままになってしまったが)彼の警戒が解けたのか、座り直す姿が視界に映る。
オクリビは立ち位置を変えないまま、彼の態度の変化に合わせる形で、カタナから両手を離してだらりと下げてみせた。
……第三者がここで割り込んできた場合はそれなりに無防備な構えにはなるが、今は目の前のひとに向き合うことを優先する。
「リベリオン」の理念については当然リリオで耳にしていたから(故にこれまで対面を避けていた)、電脳化についての男からの「無くなりゃいい」の言葉は理解できた。
無論、彼自身が見たままの生身の人間だということも。
それを示すような傷の具合だって、この距離からの目視でも判別できる。
それから漸く――「化け物」だ、という答えが返ってきた。
ただ「欲望のために」、の言葉で始まる限定の形で。]
ええ、貴方が仰る意味で言えば、
私は「化け物」には当たりません。
私は自分でこの身体を変えることを、選んだ訳、じゃ、