―― ハリコの独房前 ――
[まるで義賊のような扱いで貴方は我輩を呼ぶ。>>289
嗚呼、本当に無垢で愛らしい方だ、と思いつつ。
”真っすぐで真面目な人もいる”と言われれば、>>290
思い浮かぶのはバレンスという”噂”の囚人。
規則に厳しく悪を裁く正義の人。
かつては警官であり看守であり、今は囚人。
複雑な身の上なれど、共感するところもある。
曰く、悪を許せない心。
その一点において、アレッキーノは彼女に共感を覚えていた。
まあ直接会話をする機会がなかったのでバレンスの人となりをアレッキーノには知る由もないのだが――……]