[こうして幾つもの商品比較を経た末に、王道たるレオーネくんカチューシャを被ることに決めて――。
そんな時に声を掛けられ、カチューシャを被った鷺の頭で振り向く。視線の先には、先程ぬいぐるみを落としようになってキャッチしていた(良かった!)来園客の姿。>>300]
あー…やっぱり聞こえてたか。さっきは驚かせたな。
ここに来た時に、本物のレオーネくんを
撫でさせてもらえたんだが……
あのもふもふ具合が堪らなくてなあ、うん。
[「好き」を認める形で、更にうん、うんと頷く。
機械相手程に偏執的に好きな訳でないと思っている分、わりと率直に推しポイントを語っていたのだった。
さて、相手の落ち着いた服装には、この時特にヘローは関心を抱かなかったが……。
ちらと視認できた小さなレオーネくんストラップに、鷺頭のカメラアイは思わず釘付けになっていた。
「それどの店にあった??」と尋ねそうにもなったが、まあこれは自分の脚で探し回るのもオツかと考え直して口にはしないまま。]