[ショッピングモールを今まで利用しなかったのは、アンドロイドである私は余り消耗品を必要としないためであった。
マイケルに手土産を持参することも考えたが、所有者と道具という関係性を考えるとなんだかおかしい。
マイケルの子供が小さければ玩具でも買っていくのだが、もう成人している。
私は目当ての鞄をある店で見つけると手頃な値段にて購入した。
これで良し。
目的を達成した私が自室に戻ろうとすると。]
…あれは。
[それがレットであることは遠目でもすぐにわかった。彼女も買い物に来たのだろうか。それ自体は特におかしい点はない。ただ、何か困った様子に見えるのは私の気のせい?]