[そしてこの雑誌の中のツバサ様のお姿は、白薔薇の知らないもの。 けれども、元の持ち主だったあの子は――今の持ち主も――このお姿を、何よりもツバサ様の健在を知っているだろう、と白薔薇は特に深く考えずに思いました。]ツバサ様。あの子の愛するあなたが、今もお元気そうで良かった。[今の白薔薇に必要だったのは、まずこの情報だったのでしょう。 白薔薇は、雑誌を閉じて本棚に戻しました。]