[アパート内はインスタント食品の空き容器やら脱ぎ散らかした服、しばらく留守にしていた為に埃も家具や床に積もっていた。
そう、アレッキーノは生活力が皆無なのだ。
妻子を失ってから”人間”らしい暮らしをしていない。
いつも自暴自棄に暮らしていた、その一面が見える室内。
ごそごそと棚から掃除用の箒やハタキ、雑巾などを取り出し]
ちょ、ちょっと掃除するからしばらく部屋の隅にいてくれ。
大丈夫、すぐおわ……ごほっ!ごほっ!
[箒で床を掃けば舞う埃に咳き込み涙目になりつつ。
船を降りて一日目は部屋の大掃除で慌ただしく過ぎていっただろう]