回顧・血の太陽
[ある日、半泣きで部屋に飛び込んできた部下を見て、フットマンはため息をついた。
ノックもなしに開かれた扉に思うことはないけれど、泣き虫の該当部下を見て、思うところはあるらしい。
一通りの報告を聞いて、しばし空中を眺めていたフットマンは、面倒くさそうに葉巻をくわえた口の端から紫煙を吐き出して「で?」と言いたげな顔で部下を再び見た。]
「…で?じゃないよ、
親父!
よそに!ちょっかい!出されてる!の!」
>>193あー…。で、どこだっけ。
ブラッドソル?
「ソルはボスの名前ね、親父。『BloodSun』ね。」
どっちも一緒だろ。
[意味は確かに同じだろうけれど。前者は二言語混ざってんだろうが、と部下は非難がましい目でフットマンを見た。しかし、フットマンはそんなの気にも止めないで、涼しい顔で考え事をするように、窓の外を眺めていた。]