[そして何故か、廊下の奥の曲がり角の、その更に奥の突き当たりに自然と出現していたカラオケルームに辿り着きました。
お知らせします。
これからツバサ様のお声によるひとりカラオケ大会がはじまります。
バラは根を張った土から動くことはできませんが、音による大気の振動を身をもって知っています。
そのためなのかはわかりませんが、白薔薇はホモ・サピエンスのように声音や言語を発するだけでなく、人間らしく歌うことも自然とできるようになっています。
そして白薔薇は元の持ち主の心の記憶を通じて、ツバサ様の歌唱法を知っています。]