[『ピエロからのプレゼントだよ☆
これを食べれば元気がみるみるわいてくる!』
……。]
……ふっ……子供騙しなのよ!
[先日宙吊りにされていた子供扱いピエロの差し金だと知った私は、文章から滲み出る小さい子への気遣いに対して、誰もいない空中を指さし否定して見せた……
……後、周りに誰も見ていない事を確認して拘束具の隙間からシュッとミルクキャンディーを口へと放り込んだ。]
……悪くない味なのよ。
[からころ、と口の中でキャンディーを転がせば、あの子との思い出の味に少し潤んだ瞳を擦り、しっかりと味わった。
そうして、名も知らぬピエロに小さく礼を呟いただろう。*]