[これからどうするかと聞かれて、しばし考える。]
そうだな。
もう2,3日はこちらで過ごそうと思っている。そのあとはメトロポリスに戻る。土産を渡したいしな。
[嘘は、言っていない。元々その予定であった。
彼がこちらを探ろうとしているのは、なんとなく感じていた。
自分にそのように接してきた人間は過去にもいた。
怪我人のフリをして、メトロポリスの情報を引き出そうとするもの。
(仮病とは、舐められたものだ。)
敵軍の情報を何か掴んではいないかと、張り付けた笑顔で食事に誘う者。
(患者の情報をおいそれと渡すわけがないだろう。)]