いつかの夜
[葬儀屋に連れられて夜道を歩く。なんとなしに聞いた問いに、律儀に帰ってくる答え
>>309。俺はそれに耳を傾ける。骨だけのヤツ、身元が解らないヤツ、そういうヤツも、中にはいるという]
…ふうん
[聞いた割には興味なさげに聞こえるかもしれない。否、努めて興味なさげに聞こえるように、相槌を打った。実際の心情?…さァな ]
…いいんじゃねェの
そういうことしてやるヤツが居るってのは
[死が隣り合わせに生きている世界だ、別に今さら顔見知りがひとり死のうが、ふたり死のうが、驚くことは決してないし、そんなことで怒りをあらわにするほど「もう」心を傾けている相手もいない。仲間が死んだとて同じこと。
だけど、葬儀屋のやってることは“悪くねェ”とは思った。しいて言えば…物好きだな、とも]