[子どもの入院中、経過観察で身体の調子を聞く合間に、彼女は男にメトロポリスの話を聞きたがった>>286。それに、男は律儀に一つ一つ答える。]
昼に出た料理はグヤーシュというスープだ。
本来よりもっと煮込んで、具をほとんど溶かしてある。
しばらくはああいうスープが続くぞ。
[栄養が足りていない痩せぎすの身体に、いきなり大量の固形物は詰め込めない。そんなことをすると、身体が突然のことに飛び上がって、何かしらの不具合が起きてしまう。
だけど、この調子ならもう少しすれば、それなりに立派な料理も口にできるようになるだろう。]