[アレクサンド・ロメロ。
彼が数十年に渡って書きあげた「冒険」は、一人の男の生涯そのものだ。
第一作目は青年期から始まり、
若さゆえの無謀と、希望に溢れた展開が
徐々に己の力の限界を学び、
挫折と諦めを経て、尚消えぬ熱意に再度旅立ちを選び、
若さを失いゆくことへの苦悩、それでも潰えぬ飽くなき渇望に
足掻き挑む気概は最後まで貫き通した
彼がそれまでに手に入れた最高の宝に囲まれて
寝台に横たわる彼の最期に添えられたのは
『長きに渡る枷から離れ 果て無き道へと旅立った
我が生涯の友に感謝を捧げる
願わくば 彼の軌跡が後に続くものの標とならん』
という一文だ]