拘束具と外骨格と
[その人を見たのは何時だったか、収監された日の傷を癒す為かも知れないし、連日行われる体罰による生傷を治す為だったかもしれない。
いずれにせよ、彼が実験や研究等で医務室に通う事があれば、どこかで会えるだろうか。
>>214 >>221 初めに見た時は、それが身体から生えている物だと思わず、間抜けた言葉を掛けていた。]
……あなたも苦労してるのよ?
ほら、私も噛み癖が悪いからってこんな物を付けられているのよ。
[その時の私は、彼の身体から生える外骨格が何かしらの拘束具に見えていたらしく、シンパシーを感じていた。
少し注意深く見ていれば、実験や刑罰で傷を負ったかも知れないその流れる血に。正面を見据えれば抱く触覚の違和感に、気付けただろうに。
彼が向き直って、こちらと話すようならきっと、まじまじとその姿を見て「アクセサリーじゃないのよ!?」と驚く事だろう。*]