[…いや、というか。そんなこと(よくある話)よりもだ。アタシはあいつに確認しなきゃならないことがある。うら若き『公爵夫人』は、通信機を一つ取り出す。……それは、夜の女王のアリアで使われている通信機。フットマンが組織を抜けたとき、彼の通信機にはこちらの電波が届かないように設定はした。それで、傍受ができないように一応は分けていた。…彼は、今もその通信機を持っているだろうか?彼にこの通話は繋がるだろうか?もう一度だけ電波設定をし、彼のもとに届けと願い、かちり、かちりとスイッチを入れた]