[余談だが。図書室の書架を探したわけではないが、私の本も置いてあった。曾祖父の、アレクサンド・ロメロの隣に並べてあったのは、少し──曾祖父の作品と、自分の得意とする純文学は畑違いだろうと、思う所はあったけれど。『宙色の鍵』は、曾祖父の得意とした冒険ものだからまぁ、隣に並んでも違和は無いだろう。「僕はなんにも持っていなかった」「初めて僕の、僕だけの宝物を手に入れたんだ」「だから、絶対に…あきらめたりするもんか」