裏通り:機械少女は夢を見る
[以前「夢と願いの国」について語った時にアリシアが返した「素敵」
>>1:192を、オクリビはただの社交辞令かと思い込んでしまっていた。
けれども今この時、己の夢の道筋の存在に対して返ってきた「素敵」
>>276は、偽りない言葉のように捉えられた。
何故こうした認識の変化が生じたのかオクリビ自身には判らず、ほんの微かに「不思議」の語が脳裏に過る。
――こうして思いを率直に受け取れたことこそが、夢に向かう者の「進展」の証だったのかもしれない。]
そう仰ってくださって…――嬉しいです。
[「光栄です」などという、それこそ社交辞令めいた言葉を使うのは止めて、思考回路に浮上した言葉をそのまま声に乗せた。
「夢を願える国の住民」として誇らしいとばかりに、柔らかくも確りとした笑みの形を作って。]