「…大丈夫だよ、だって僕はもう大切なものを手に入れた」
「僕はもう、あの時立ちすくんでいた僕じゃない」
「一歩を踏みだす勇気は、もう僕の中にある」
「君といっしょに、この鍵を開けるんだ」
[少年が手に入れた鍵は、未知への世界の扉を開くもの。
それを開かれては困る大人が、その鍵を取り上げようと幾度となく妨害を繰り返す中
独りだった少年が、人と関わり助け合うことを知って自分の手で未知に踏み出し、その先へと進む勇気を得る物語は、有体に言えば綺麗ごとだ。
作り物の世界ですら綺麗ごとが許されないなんて、救いが無さすぎるから。
そして何より、新しい世界に進む私自身の背を押す為に描いた物語が
願わくば、誰かの背も押せますようにとの欲も籠もっていると知るのは私一人だけ**]