ー お出迎えの回想: 画面の向こうだけのあなた
>>302>>303>>304 ー
[目を覚ましたその男性が最初に発したのは随分と哲学的な問いだった>>106。独り言にも聞こえるそれに、女将は少し考えてみて言葉にする]
うーん…今の貴方は、魂だけの存在というか…
生まれ変わる前段階というか…消えて、魂が変わる直前というか
けど『今はまだ、ここにいるあなた』です。
『次』を待つ、『今まで』を持つあなた。
…なんて、哲学とかそういうのは専門じゃないので
答えになってるかはわかりませんが…
……要するに、あなたは今ここにいて、
この旅館でゆったりされてくださると嬉しいです
[そう言って、彼を中にご案内した後には鍵を渡して中の説明といつもの流れを。
女将は、『配信』をみるための『いんたーねっと』環境はなかなか得られないため、男のことはよく知らないようだが…それでも折々で、彼から感じ取る電磁的な気配には、ゆるりと笑った]