( 「私でありたい」、か。 そう言い切れるなら、「置いていかれる」ことにも この子なりに落としどころが着いているのかしら。 )[ページボーイにせよ、夜雀亭の女将や客たちにせよ――。 では、「私は私」と割り切ったオクリビには、その落としどころがどれだけ着いていたか。 これについて自分から話を切り出すには、少し長く話をしすぎていた自覚があった。**]