[…そうしてすべての人の魂が浄化され、
人の気配がなくなった頃。
女将は再び、宿屋の仕事に戻ります。
やることはいつもと変わりません。
来てくださったお客様たちが、
心地よく過ごせるように。
宿を整え、庭を整え、のんびりまったり、
新しいお客様たちとお話するんです。
たとえば、食堂の9本の白薔薇と
ゴールデンレトリバーのぬいぐるみについて。
健気で愛らしいあなたの思い出が、ずっと一緒にいると言ってくれたこと
たとえば、神気の庭園で、大きな大きな白薔薇が
女将の小さな庭園にずっと 枯れず弱らず愛と共に
寄り添ってくれるようになったこと>>68>>69>>70
その花からは、女将の心を支えてくれた、
大切なあの歌とおんなじ愛と希望をかんじたのです]