― 市街地 ―
[通信端末がメッセージ受信を告げる。>>318
送り主はお得意様、軍組織上層部から。
働きを期待されている以上応えなければ。>>39
傭兵にも信用やブランドというものがあるのだから。]
『了解、早急に現地に向かう』
[簡易的なメッセージを送信、そのまま難民IDを辿る。
情報がGPS上で動いているということは相手は移動中で、見る限りでは動きにランダム性も無い。
難民用端末は本人もしくは近しい者が所有しているとみていいだろう。
通信端末が機械や動物の類にでも括り付けられていない限り、本人の元へは辿り着けそうだ。
そうして街のマップと照らし合わせて居れば、今ちょうど路地裏へ入り込んで行った。
距離は丁度、ここから近い。
ポケットには傭兵ライセンスと、最低限の護身用武器。
まあ…、行けるだろう。自分もずぶの素人ではない。]