…カラオケ?
[彼女の口にした単語に怪訝な顔をすれば、
歌っちゃうぞー!と勢いよく立ち上がったと思えば、すぐにへたり込んだ。]
ああ、親父さん、今日はもう帰るわ。
お代は、ギルドに請求して。
[付き合いの長い主人に、女の趣味かわったね?と言われて、「そういうんじゃないよ、じーさんに縁のある子で…。代わりに俺がしばらく面倒みることになった」と返す。
昔付き合ってたのは、自分と同じ冒険者だった。今は引退して、大人しそうな男と付き合っている、らしい。強くてスタイルもよくって、冒険者としても、恋人としてもかっこいいと思える、
いい女だった。]
…なんでだろうなぁ。
[背中で眠るウタのウザ絡みを思い出しながら、
夜空を見上げた。]