[カップを2つ並べ、手を洗うと開けていい?と視線で問う。
バスケットの中の布をそっととく。
途端にスパイシーな香りが増して、心がそわそわする。
新鮮そうな野菜の彩りに色んな種類の肉料理、それらをひとまとめに包む薄いパン――自分たちの世界でも似たようなものはテレビで見たことがある気がする――結構長い時間釘付けになっていた。]
美味しそう……!
[これはチキン? これはチーズ?
思わず顔を寄せてじーっと観察してしまってから。]
ピギーは、どれが1番オススメなの?
[口をついて出たのは、そんな問い。]
いただきます。
[手を合わせ、教えてもらえたならそれを1番に手に取ろう。
そうでなければ右端のものから。
手掴みでいいのかここの風習をうかがうようにピギーの動作を真似するようにして、小さな一口でかぶりつく。
なお、見事に具材ではなくパンだけになったが、香ばしい風味がしてとても美味しく、むしろパンの味が楽しめた。*]