―――…ズィー、ちょっと貴女、
いきなりそれは流石に迷惑よ!
[「女王」がその手をアリシアに伸ばすのが見えて、オクリビは反射的に言葉を発した。溶けるように照れさせてしまうような「女王陛下」呼びではなく、あの時呼んで良いと言われた>>346ズィーの名で。
とはいえ両者に割り込んでまで強く制止しなかったのは、アリシアの身体が機械だとなまじ知っていた所為。
「8歳のままの少女」の手がここで怪力に潰されることはない――と認識してしまっていたが故の危機感の無さが、オクリビの態度の中途半端さに繋がってしまっていた。
強者にも劣らぬ勢いのあの握力から逃れられるかは、アリシア、キミ次第だ――!*]