── 回想・マウスくんとの夢の、ひとかけら>>246〜 ──
[あの日、夢幻に手を伸ばすように、僅かなことでも簡単に切れてしまいそうな弱く細い糸を手繰り寄せるように、次があることを語り合って。
私達は互いに笑いました。
まるで寂しさを慰め合うように。
本当は異なる心の傷を重ねて、それを分け合うように。
けれど、それはマウスくんにとって良いことだったのでしょうか。
あの時の彼の笑顔に、私は思います。
この遊園地で、何もかもを忘れて遊ぶことは楽しいけれど。
この“夢”をいつまでも続けられないことはわかっているから。]