[魔法が解け、地面に降り立つと
もう手も届きそうにないほど遠くにある星空を
名残惜しそうに見上げ、その後マウスの方に
顔をゆっくり向けました。
屈託のない笑顔、興奮した様子の彼に>>319]
はい。たのシかったデス。マウス。
お空 は 飛ぶと こんなにモ 心地よいノですネ
……お願いゴト?
[と、訊ね返すのは、星に願いをかける習慣自体の記憶が抜け落ちているから。しかしどういうものなのか聞けば、ラピスも彼と同じようにお星様に向かってきゅっと祈るでしょう。マウスが願ってくれたから、こちらも願いたくなったのです]
まうす も この ゆうえんちで
ダイジナもの が みつかって
もっと えがおに なりますように
[大切な『トモダチ』の幸せ。それが人形の存在意義。ああ、また何か一つ取り戻せた気がする。何かはわからないけれど、大切な、『僕』のやるべきこと]