― 前日の夜 ―
[明日は誰が来るのかしら。
わたしはベッドに横になったまま、色んな事を考える。
そうだ、リップスティックをくれた、あの綺麗な人も一緒だといい。
お茶に誘っておきながら、中々会いに行く機会は無くて。
叶うであれば当日迎えに行きたい。だって、お茶をするなら広い場所がいい、それも一際ね。
高い高い空の下でお話しできたら、どんなに素敵だろうって。
そう思うの]
(ハリコ、貴女も来るのかしら)
[ちっとも監獄が似合わない、あれから疎遠となってしまった彼女の事を思い浮かべながら、わたしは静かに眠りに落ちる。*]