── 掃除中に見た聡明な貴方へ ──
[ひぃひぃと大げさに疲れた演技をしながら掃除をする。
偶に鞭で打たれるパフォーマンスも忘れずに!
そうしていると、ふと感じた視線。>>322
嗚呼、貴方。あなたはどうやら聡明なお方のようだ。
その澄んだ瞳を見れば分かりますよ。
我輩の演技を見抜いているのがこの場では貴方ただお一人だという事に。
そしてその決意を秘めた瞳の光。
嗚呼、貴方も何か面白い事をしてくれそうな微かな予感。
看守たちの目が逸れた一瞬の隙。
我輩は悪戯っぽくウィンクをして人差し指で唇を押さえる。
今はまだ秘密。お互いの名前も、決意も。
そうして人知れずクスクスと楽し気に笑っていた。
嗚呼、聡明な貴方。また会える日が楽しみです!*]