…あーあー。
いっそスラムの下に、
でっけえ金鉱とか、珍しい鉱石とか埋まってねえかなあ…
荒稼ぎしてやんのによぉ……
[と、呆れたように、少女を捨て置く赤毛の男。
声をかけられたら立ち止まるが、
もう少女の方に意識はあまりしていないようだった。
男の馬鹿げた妄想の言葉は、彼女にどんな影響を与えたのかはしらない。
男は、次のところを見るためにまた歩き出す。
一文にもならないものは基本捨ておく。少女も同じ。
だから、向こうから声をかけられたとき以外は基本彼女のことは気に留めていなかっただろう…**]