―戦争へ向けて―
[トループ行のチケットは、数日後のものしか取れなかった。初日より取りにくくなっている気がする。]
「終わったぞ。
……お前、兵士にでもなるのか。」
いいや、私は医者だ。
[叔父は作業服を脱ぎ、カルテを渡してくる。]
「兵士じゃないから、ここまでの強化はいらないと言っていただろう。」
トループに行く。
次に帰るのはいつになるかわからないから、念のためだ。向こうで必要な状態になってからじゃ困るからな。
[これまでは施術に必要な強化のみ行ってきた。今回は筋力を大幅に強化した。力加減に慣れるまでは大変だろうが、トループではできないのだから仕方ない。]