[今度はちゃんと、看守の目を盗んで告げた。大丈夫だ。 これを万が一看守に見とがめられようものなら、今度は「妻子持ちだった男を好きになってしまった」なんて作り話を騙らなければならない! そのハリコを取り巻く、今は亡きかのギタリストとの「熱愛」についての真偽だが――。 結論から言えば、当たらずとも遠からず、といったところ。]