夜明け草……。
[青の水面をじっと見つめる。
瞳にゆらゆらと映る色は少しずつ変化していっていた。
あれ、気のせいかな。
元々少食で胃が小さいのもあり途中休憩が必要で、カップを両手で持ったまま話を聞いては時々見下ろしていた。]
……、そうなんだ。……うん、うん。
[冒険者という名の通り冒険をしているというよりは、堅実に仕事をこなして稼いでいる、みたいなイメージも加わった。
お金を稼ぐのはこの世界でも大事らしい。
なかなかに危険と隣り合わせのことも多そうだ。
魔物退治なんて最もそうだろう――目の前のピギーも?
ふわふわの外見だが、見た目で誰かを楽しませる、子供をあやす、などのためではなさそうなのは感じている。
油断を誘うため……もあり得るのか。うーん。
身のこなしは俊敏そうで、自分の首根っこを掴んで持ち上げる力もあり、頭の動物をコロコロ変える魔法?も使える。
いつしか疑問が次々に頭に湧いて来るようになっていたし、ぽつぽつと相槌の声が零れ落ちていっていた。]