[ この医院の中で、私は君を人として扱った。
仕事があれば名前を呼んで依頼する。
それが為されれば、まるで姉が弟を褒めるように
君にさえ許されたならば頭さえ撫でただろう。
患者がいない時、視界の端で小さな体が動き回るのは
──…私にとってひどく見覚えがある光景で
まるで、……まるで、そうだな
子守をしているような感覚でさえあったか。>>186
「仕事の褒美だ」と言って
パンをひとつ、君に分けたこともしただろうな。
食うに困って窃盗なんかされては困る。
"王が愛せない"と判断した罪人を、私は許せないから。 ]