…ふう、仕方ねえ。
タエナシさん、タエナシさん。
そっちにはトループねえよ。
そんなとこ掘ったら、いつかマントルにブチ当たるぜ!
[青年は、パワードスーツのヘルメットを外した。
そして、しゃがんで地面を掘り掘りしている男の肩をたたき、こちらを向かせる。そして、じっっっと、男の虚ろな目を見て話した]
いいか?タエナシさん。
これあんたのラベル。
名前と、仮難民ID書いといた。
帰りたいなら、難民としてどっちかの国に行って、
難民として、帰りたいですって言わなきゃなんねえんだ
だから、これできればなくさないでくれ。
腰のベルトに直接括り付けとくから、
困ったら、だれかにこれをみせるんだ。いいな?