[──さて、フットマン。
その話が彼の耳に届いたとき、なんと薄情にも首を傾げた。
何の話?ってなもんだ。公爵に呼び出されても、なんだか判然としない顔。
どこの誰だったのかもフットマンは覚えていない。
もしかしたら、ほとんど血縁者で構成されていたところだったかな。>>317
フットマンは公爵に一から十まで説明されて、漸く合点がいった。
そういえばそんなことやったなぁって。
フットマンはそのことを公爵に咎められたとき、「ちょっとした悪戯じゃん」と言った。謝る意味がわからない、という顔をするフットマンにデュークは「悪戯は見つかったら謝らなければ」と言ってフットマンに“責任”を求めた。
残念、そう言われたら逃げれない。*]