ファッション教室と、その先を
[ハリコと目線を合わせて自己紹介を済ませれば、互いに握手を交わしただろうか。
>>265 紹介の際、首を傾げて頭に疑問符が浮かんでいそうな彼女には、私が義理の娘である事を伝えて、ようやく得心がいったようだった。
そうして、私達を引き合わせてくれた運び屋の話になる。
>>266 実は例の運び屋は、義父の信奉者が擁する運び屋の一人>>1:91だったのだが、この船に乗っている様子はなく、胸の中に小さなしこりを残していたのだった。 その事を思い出せば、彼女の方もほんの少しだけ陰りを見せる表情。
考えている事は同じなのだろう、と私は目を逸らし共に運び屋の無事を祈っただろう。]