……先生 は、 夏休みに追い込めば大丈夫だっ て ……[結月の母はまたため息を吐く。結月の小さな肩が震えた。嘘はひとつもついていない。彼女の志望校なら十分問題ないと言われている。問題は、その進路先に両親が納得していないということだ。もっと上を目指すべきだと考えている。実際、結月の母は「もっと上を目指しなさい」と告げた。] ……。[結月は唇を噛み締めた。松本と相対した時>>348より強く握りしめた拳は真白く、彼女の内に籠る思いをカメラの向こうへ伝える。]