『なあ、もう、いいだろ、う』[それはどのタイミングか。彼女の"おじさま"呼びがいい加減くすぐったくなり、我慢できなくなった頃、男は早々に音を上げる。お手上げだ、勘弁してくれ。素敵なおじさまなどと言われ、無邪気に笑って接され、いい加減恥ずかしくなって来た所だ。お手上げの理由までは吐かないが、カメラ遊びはもうおしまいと、撮る物を撮ったら早急な撤退を促す。苛立ちや焦りも混ざって居ただろうが、そのほとんどが照れ隠しである。]