[何かを堪えるような表情をしている結月の後ろ、
応援する生徒たちの中には真宮寺>>286の姿もあっただろう。
一瞬で走り抜けてしまった結月と彼女の視線が交わることはない。
結月のことをユッキーと呼ぶ彼女。>>275
結月は彼女のことを真宮寺"先輩"と呼ぶ。
何の因果か彼女の肩書であった"3-A"を引き継いだ結月は、
真宮寺の壁を取っ払う挨拶>>277に出会わなかった。
彼女が結月に尋ねることを躊躇うように、>>276
結月もまた、真宮寺に声をかけることがなかなかできない。
彼女の親友である美濃を傷つけた自覚があるからだ。>>328
だからと言って、真宮寺が結月を恨んでいるとは思っていない。
……もしかしたらそうかもしれないけれど。それでも。
結月は真宮寺のことだって、偽りなく好きだったから。]