[……なんてこんなところで機能停止して終わる訳がない!
ロボスタッフの合成声での『お客様しっかりしてください!!!!』という丁寧な発音での呼び声に混ざり、子犬の鳴き声もまた、へろへろなヘローの聴覚に入り込んでくる。]
(あー……パップ?
まるで死んだ飼い主を迎えに来る飼い犬みたいな……貴方私とはそういう関係じゃないどころかこういうのNGですらなかったか……)
[などと色々と勘違いをしたままカメラアイを再起動してみれば、足元のほうで尻尾を振る一匹の白い子犬が。
そしてその少し後ろのほうに、この様子を伺うように立つ人のカタチ――機械ではなさそう、というところまでは感じられた――が捉えられた。]
貴方が死神……… ……って訳じゃないだろうな。
見ての通り、全くもって大丈夫じゃ、ない。
無様なところを、見せた、な。
[「大丈夫」>>382かと尋ねるような声も聞こえたことで、「多分これ別に私死んでないな」と妙に確信できたという。]