―回想:アロールと―
兵士であろうと無かろうと、生きていればいずれ死ぬ。いまはまだその時ではなかったということさ。>>296
[それがあの者ににとって幸運かはわからないが。そんなことは私にとってたいしたことではない。
アロールが端末番号を登録したのを確認し、次の現場を探しに行こうとして思わず固まる。]
……アロール、キミは優しいんだな。
[メトロポリスの人間には、私を裏切り者だと言う者も多い。それがどうしたと、自分の意思を貫いてきた。
居場所なんて、とっくになくしたと思っていた。]
それじゃあ、怪我には気を付けて。我々は回復がはやいとはいえ、不死ではないからね。
[そう言って今度こそ、その場を去るだろう。]
(アロール・ディスマリア。面白い男だ。)
[こんな状況でなければ、もう少し話をしてみたかった。もしまた会うことがあれば、今度は彼のことを聞いてみようか。]**