[久しぶりに会った彼女は、あの島にいた時よりもずっと良い顔をしている。
今日来た理由は、彼女に無事を知らせるため。見舞いのメッセージを送った際に近況も伝えてはいたが、どうしても顔を見たかった。(自分の身を案じてくれていたことを、マーちゃんなる人物から聞いていた。)
それと、もうひとつ。]
この服は、姉妹たちが作ってくれたものなんだ。
下の妹……アリアがデザインして、姉ともう一人の妹が生地を選んでくれたらしい。
[ダークブルーの生地をたっぷり使ったティアードのワンピースは、大柄のレースで飾られている。
体格の良い自分でも着られるようにと、細部までこだわり抜かれた一着だ。
これを、ハリコに見てもらいたかった。]
普段こういった可愛らしい服は着ないんだが……どうだろうか。
[くるりと、その場で回って見せる。
裾がふんわりと広がるのが気に入っている。]