嵐の前の静けさ、ならぬ忙しなさ
[さて、「女王陛下」の求人支援と「素性を隠した公爵の孫」への応対を行っていた、この自称アイドル(冗談だとは言った)だったが。
この求人が功を奏さないまま“嵐”が到来することも鑑みての準備をも並行して思考する。
尤もこれは、「国民」が上手く集まった場合であっても、あっていい準備ではあったのだが――。]
( 各種パーツとバッテリーのチェック。
スペアの確保。武器確保。
――――“材料”。 )
[遠隔通信用の自動歩行機械ネコ
>>39は、操作手順のマニュアル付きでリリオにそのまま残してきた。
現在ではオクリビの機体と接続を断っているから、あのままリリオの「飼い猫」にさせても、施設側としては問題ないだろう。
だから改めて、似たようなモノを生産する必要がある。
あくまで抗争のためのものだ。「表側」向きの機械ネコ以上に、外観の「らしさ」には気を遣わなくていい。
件のパーツ屋
>>225で物資を賄えられれば、あとはこの機体のストレージに保存された“マニュアル”で組み立てていけばいい。
幸い――なのだろうか――「シンギュラリティ」壊滅の日から、かの組織の技術や情報が国内に流出・散逸したお陰で、自身の機体からの通信と適合するパーツはそれなりに見つけやすかった。]