[そしてある時、青年は目を輝かせていった]
姉ちゃん!俺、卒業したよ!!!
来年から、軍の医療部隊ではたらくんだ…
あのでっけえ軍事病院でだぜ!
これで、俺様もたくさんの人を
救えるようになるってわけ!
[青年は、心から嬉しそうに笑った。]
姉ちゃんが怪我したら、そんときは!
俺様ちゃんが、特別価格で治してやるな!
へへへっ!ご近所サービスってやつ!
[そう、胸を張って聴かせた。
何も知らない、無防備で無警戒な青年。
それでも彼は、彼女をたしかに慕っていた。…戦争が終わった今、ようやく帰ってきて、またどこか出会えると…
あの、澄み切った空のような蒼の瞳に、また逢えることを信じていた**]