いいんですか?
うーん、うーん……でも……んっと……
[大変なことになったのは事実なのだし何かお手伝いしたほうがいいのではないか、少し気にする気持ちが躊躇を生むが、迷ってる時点で早く散策したいと逸る気持ちがあるのも本当。
そんな時どこからか届く音色に気づき、聴こえる方向に何気なく目を向ける。>>396
そこで少年は目を見開き、固まった。]
えっ……?
[鈴が鳴るような高い笑い声と共に、─そう、まさしくここにいる少年くらいの背格好の─影が幾つか、走り去って行くのが見えた気がした。
見間違えかもしれない。遊園地なんだから子供が多いのは当然かもしれない。
でも、少年は被験者の子供達が囁きあう噂の内容をよく覚えていた。
この遊園地には、夢の中にある以外にも“特別なこと”があると。]