[足取りは自然を早くなる。
赤毛の熊はいつしか二足歩行で走り出していた。
肉体派ではないから速くはないけれど全速力で。
>>424そして帰り道でシュクルを見つけると、待って、と声をかけて近づいて前に回り込んで相対する。
夕暮れ時に差しかかっていれば、そして赤毛熊の毛皮の下なら顔が多少朱に染まっていても気づかれはしないだろう。
よしんば気づかれても肩で息をしていれば誤魔化せるだろうか。
ちゃんと約束しないといけなかった]
はぁ……はぁ……あの、あのさ、シュクル……。
明日は朝から迎えに行くよ。
よかったら、アッシャー祭ではぼくの隣にいてほしいんだ。
[だって、そうだろう。
お姫様に会いに行くのにいきなり会いにいく――うん、なんていないじゃないか?
とそこまで吐き出してから>>428何だか暗い表情をしているのでじーーっと、平気?と尋ねて瞳を見つめた**]