小さな頃の大きな話
[呪術師の家前には色々な特級呪物が置いてある。
色々な獣の骨を組み合わせて作られている骨合成獣は禍々しい形相でおどろおどろしい気配を感じそうなものであるし、他にも黒い鳥の剥製がわざわざ逆さづりされている。
それらは全て悪い精霊除けのものでこの村には恐ろしい存在がいるから近づくなと示しているものだ。
村にずっと棲んでいても最初は驚き、次第に慣れていき、愛着が湧くものだ。
雨が降りそうな日はまとめて納屋にしまったりと手間暇かけて管理している。
>>429小さい頃、よくあることなのだが悲鳴があがったかは覚えていないが骨合成獣を見て逃げ出した人がいた。
次の機会には"ジジ"を見て逃げ出していた。
赤毛熊は討伐されてはいるがかつては森のドンであったらしく出会ったら天に召されることを覚悟するような獣であったらしいので驚くのも無理はない。
ただ、"ジジ"と呼ばれる婆様は腰も曲がり背丈も150cmもない随分と可愛らしい赤毛熊であった]