[……とはいえ「不幸な少女」の物語として抱いた思いも、「悪い気はしない」>>408のだと。
そしてアリシアが夢を持てたのも、「きっと」「少しだけ」とはいえ、アイドルとしての自分のお陰でもあるのだと。
満面の笑みと共に伝えらえた感謝は予測外のもので、驚きの形を示すように瞠目しながらも]
どういたしまして、アリシア。
ふふ、私、ちゃんと
「夢を見せるアイドル」らしく在れたのね。
[満足げな笑いを返す少女に、幸せ湛える形に表情を綻ばせた。
「アイドルらしく在れた」という自覚自体は、以前から抱けてもいた>>10が。
アリシアというひと――不変たる電脳の者と化したそのひとが夢抱けた一助になれたという意識が、この返答を発させていた。]