[カルテの記載通りの、量産品ではないと思しき機材の数々。 そして機材に囲まれた、棺――ではなくコールドスリープの容器。 地下室の天井をさらに慎重に崩していけば、遺構の空洞にさらに光が差し込む。 装置の透明な蓋越しに見えるのは、ひとりの「少女」の肉体。 その顔立ちは紛れもなく――] “私”、だ。[遠くから見下ろして、まずそう零し。 発掘隊に断りを入れてから、地下室へと降り、床に足をつけて。 眠れる「少女」の顔を、少女だった女は、跪く姿勢で覗き込む。]